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久しぶりに聴いたハムレット、オフェリアのアリアでしたが、発声は良くなっていました。
特に2点Fから上の声域は、相当研究が進んだと思います。
頭声が上手くミックスしており、メッザヴォーチェからフォルテまで、幅のある表現力が出始めています。

発音は、最低限必要なことは、最初からやるべきでしょう。
開母音と狭母音の違い、特にUは、あとで覚えようと思っても簡単には行きません。
なぜなら、発声と密接に関連するからです。

発声と発音は別物ではなく、同一なのです。
別にとらえないで、一括りにして勉強することが、その言語による歌唱の美しさを表現する条件になるでしょう。

声の扱い、発声が上達していると思いますが、予想外に力んで歌っている印象があるので、ブレスから声の吐き出し方の部分に、
どこかまだ無理があるのかもしれません。
歌う時に、微量で一定であるが、息は自然に吐けていること、が条件です。
それが出来ないと、歌うのは苦しいし、息が入っていても、苦しいものなのです。
このブレスから歌っている間の呼気のありかたについて更に研究を深めると、また格段に上達するでしょう。

RameauxのLes indes galantesから、Fatimeと云うキャラクターのアリアを歌ってもらいました。
良く歌えていますが、短調のちょっと熱いメロディを一所懸命歌っていますが、やや熱くなり過ぎて、響きが深すぎるように思いました。
さらっと明るく歌う方が、声の響きは高く通る声になると思いますし、結果的に楽な発声になるでしょう。