TSS

19日の試演会直前のプログラム、修正を少々。
こちらに来だしたころから比べれば、かなり前進したと思います。
また、それは彼女の努力によって得られた賜物でしょう。
私自身はあまり教えた気がしていないです。

「主よ、汝に感謝す」
いつもの指摘と同じですが、中間部の声に力強さ、しっかり感がないので、表現が弱く感じました。
「大いに喜べ!」は、丁寧にきれいに歌えており、問題ありません。
モーツアルトのAve verum copusは、ピッチが高すぎる点を指摘しました。
特に、Immortisの2点Fが気になりました。
また、全体的にもピッチを高すぎないようにすることで、声の不安定というか、声質の改善に影響があるように思いました。

MM

高音発声に苦労していますが、今日のレッスンを経て可能性は高いと確信しました。
口を開けたり閉じたり、これまで右往左往してきましたが、ようやく開けない方向が今はベストだ、ということがつかめたと思います。

口を開けないで高音発声が出来る意味は、姿勢が出来てきたことによる影響が大きいと思います。
要するに喉を上げないで、高音発声が出来る首と顔のしっかりした姿勢です。

ただし、口を開けない発声は声帯は開きます。アクートした響きにはなりません。
なりませんが、こういう高音発声を使う人は多いです。
喉に無理がありませんし、音程感も良く、音楽的に成立するからです。

現状では、下あごを下げて口を縦に開ける発声は、どうしても声のアタックの重心が下がってしまい、結果的に胸声系に行ってしまうのでしょう。
これが喉を痛める原因ですので、下あごの動きを排除してもらいました。

少し逃げる感じがあるかもしれませんが、この開いた発声は完璧に覚えてください。
覚えたら、また下の響きを少しずつ付加していく方向にかじを取ることが出来ます。
覚えないままだと、かじ取りが難しくなってしまうでしょう。
その意味で、今日出来た高音発声をしっかり身に着けておいてください。