FT

発声練習と、トスティのL’ultimo bacioで、中低音の声が作り声みたいで気になった点を修正。
どう言う声が作り声になるのか?という点は、わざと平たいキンキンとした声を出すことであろうか。
多分、低音発声で喉を掘った声にならないように、という意識かもしれない。

中低音は、基本は喉を楽にして、良い声を出すように心がけてほしい。
張り過ぎないで、適度に低音を出す感覚は、意外とソフトだが、脱力ではない。
バランスが大切。

「初恋」でも、高音発声はソフトで良いが、低音が作った声になってしまう。
これも、良い低音の声を大切に。ソフトに、しかし響かせるように。

トスかのアリア「星は光りぬ」は、高音発声の安定が印象的だった。
ただ、何度か練習すると、以前とあまり変わらない、問題はまだまだ残っているようであった。

一番感じるのは、舌根で喉を支えようとする点。
舌根ではなく、口を開ける際に軟口蓋を挙げようとすること。
そのことで、喉は下がる。
そして、それはブレス時の腹筋の支えがあるかどうか?

カンニングブレスの際には、腹の支えがあるかどうか?がカギになる。

MM

パーセルの「夕べの賛歌」から。
全体に声のエネルギーが強い(息が強い)わりに、響きが散漫になっている印象。
もう少し声をコンパクトに、集めて、と指示をした。
これを具体的に言えば、口先を開けない発声であることと、響きの場所を明快に感じること。

リヒャルト・シュトラウスの「セシリエ」
回を重ねる毎に、高音発声が力みが抜けて良くなってきた。
音程が良くなり、無駄な胸声成分がなくなってきた。

これは中低音で、声の響をもっと奥に共鳴を感じるように発声することに尽きる。
前過ぎて、響きが浅く、聴きづらい中低音の声。
以上のことは、いずれも姿勢と口の開け方で修正。

首の後ろをしっかり伸ばして立てて動かないで発声すること。
そして、下あごをなるべく使わない発声を覚えてほしい。