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徐々に母音のAも中低音の声がスカスカしなくなって、響きが出てきました。
また、換声点近辺も喉の締まりが徐々に出ない声になって来ました。
発声練習は良い傾向になってきました。

デュポンの「マンドリン」も、ほぼ声の問題がクリア出来て、声の響きが落ち着いたポジションになり、音程感が明快になりました。
あとは、フランス語がやはり開母音が開母音に聞こえない傾向を治して行きましょう。

外国語でアルファベットを使うといっても、英語とフランス語では、母音や子音の扱いが大きな違いがあります。
英語に比べると、まだ日本語の方が近いように思います。
英語よりも、母音のAが明快であるし、子音もTやDなどは、気息的になりません。
狭母音と開母音の違いと鼻母音を良く表現出来ることを目標にしてください。

日本歌曲は、三善晃の「抒情小曲集」から1番2番3番4番をそれぞれ2回以上通しました。
ほぼ問題なく歌えていますし、特に最後の4番の表現としての声の力強さは、発声云々以前の歌詞の持つオーラが感じられる力強さが好ましいものでした。
やはり、正しい発声できれいに歌うことも大事ですが、歌詞を直截に感じて表現することも大事だと思います。
体裁よく歌うだけではなく、感情をぶつけることも大事です。

高音発声は、特にメッツァヴォーチェになると、ファルセットが強くなって音程が微妙に上ずる点を気を付けてください。
最後に5番も歌ってみましたが、難しいですが、何とか出来るのではないでしょうか。
せっかくの機会ですから、通して歌ってみると、この作品の良さが発揮できるのではないでしょうか?