2017年5月7日声楽レッスンノート

TSS

久しぶりでしたが発声の声は大変調子が良く、特に母音のIは低音からすっきり明快に出て、そのまま換声点を超えても、声の響に衰えを見せず上がって行く調子が感じられました。
母音をAにすると、以前からの舌の固さによる声質のこもりが感じられますが、安定した発声になっています。

コンコーネOP15の6番を練習しました。
さすがに、OP15は難しいです。
音域はそれほど広くないですが、細かい音符によるメリスマを正確に発声出来ることと、フレーズの中でのメリスマのリズム感を生き生きとしたものに処理することです。
精確さを大切にするために、音符が滑らないように気を付けてください。
そのために、ゆっくりしたテンポで確実に出来るようにしてから、テンポを上げてください。

ドニゼッティの「連隊の娘」から「さようなら」
悲劇的な曲調もありますが、ポジションが高すぎて平たい声質はそぐわない感じでした。
単なる口の使い方もありますが、ブレスの意識が弱い感じがします。
つまり、お腹があまり使えていないブレスによる発声だからだと思いました。

大分前にも教えましたが、胸で吸わないで腹筋を使います。
そのためには、ブレスをする時に骨盤底筋といって、お尻を絞めるような感じにすると側腹部から背筋がが拡がる感じがします。
これらの腹筋群がブレスとリンクしていることで、喉のフォームが良いところにはまるのです。

最初は良く判らなくて、息が入った感じがしないですが、我慢して使ってください。
特に高音発声ほど、この斜腹筋と背筋の張りが必要になります。

ラクメの「鐘の歌」
今日、課題としたことは、前述のブレスの方法と歌うときのお腹の使い方です。
もっとも根源的なことで、発声を決める基本なので、直ぐに身に付かなくとも常に意識してほしいことです。
これが出来ていないと、超高音はほとんど喉が締まるだけになってしまうでしょう。

NC

ロックをやっているが、声楽発声が必要で発声を見てほしいとのことできました。
体験です。

中低音は、とても息を良く吐く息もれの多い声ですが、換声点を過ぎると息と響きの芯とのバランスが良く支えが出て、かなりな高音まで行けそうな感じです。
ビブラートもきれいについて、可能性を感じる歌声でした。

気になったのが二点。
前述の中低音の息漏れ発声と、ブレスの仕方です。

この点は今回のレッスンでは、母音のIでの練習からIEAと同度で整合性を見つける方法に加えて、ハミングから母音へ移行する方法を教えました。
これは効果が抜群で、中低音は無駄な息漏れが無くなり、密度のある響きになりました。
基本的なことなので、これは覚えておくべきです。

呼気を余計に使わないで、最小限の呼気で最大限の響きを得るという考え方をしてください。

ブレスについては、腹部を意識するブレスが習慣がついていますが、構えが強すぎて前腹部が硬くなっている、と見ました。
腰を使おうとする意識が強すぎると思います。

息を入れようと力まないで、リラックスして吸いましょう。

じんわりとゆったり吸うことも覚えてください。
そのことで、筋肉が柔軟性を持ちます。
柔軟性を持つことで、喉もリラックスします。

彼女の場合は、発声はリラックスを基本に再考される良いと思います。

最後に、発声をブレスを意識して、イタリア古典からCaro mio benを歌ってもらいました。
練習した成果が見事に出て、声楽らしい演奏になりました。

オペラ歌手を目指してもそん色ないくらいの喉の持ち主で、もったいないと思いました。
まだ20代なので、その気になればオペラの道も可能性があると思います。