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近々ある演奏会のプログラムを伴奏付でレッスンしました。
ドビュッシーの「星の夜」「マンドリン」「アリエルのシャンソン」
フォーレの「ネル」「イスパーンのバラ」
アーンの「艶やかな宴(マンドリン)」「クロリスに」
記憶にあるのは、ほとんどがピアノ伴奏への進言でした。

基本的な音量は、声とのバランスもあるし、聴いている側の音楽的な集中力に影響があります。
特に声楽の伴奏は、声に対するピアノの音量は重要です。
弱音をどう扱うか?ソフトペダルもあるし、使わないで弱音を弾く必要もあるでしょう。
基礎的な技術から脱して、応用が求められる分野だと思います。

あとはリズムです。譜面に書いてあることを子細に見れば、自ずと良い伴奏のリズム感が見えてくるはずです。
覚えているのは、アーンの「クロリスに」前奏は3小節すべてにスラーがつながっています。
ここでは、ベース音がきちっとメロディとして書かれていますから、ベース音のフレーズが意識されないと、音楽が成り立ちません。
この曲のテンポは、このことで決まるはずです。

あるいはフォーレの「イスパーンのバラ」です。
ベースのシンコペーション風なリズムは、スラーがなく1小節単位で弾くように書かれています。
これを、漠然と弾いていると、終始同じ音楽の表情が出てしまい、単調な音楽になってしまうのです。
ただし、歌の表情に変化がなければいけません。

歌声としては、懸案の「アリエルのシャンソン」の最高音ですが、喉が上がり切ってしまっているために、出せなくなると思っています。
喉を下げる、あるいは軟口蓋を上げない、どちらでも良いでしょう。
腹筋とのバランスを保って、最良なポイントを見つけることになります。