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彼女の基本課題になるのですが、とても自然できれいな歌声ですが、歌声の表現幅が狭い気がします。
特にテンションの高さとその結果としての素早い語り口。
逆に、まったりとしたレガートな語り口。

真逆な方向ですが、表現の振れ幅の大きい部分です。

たとえば、今回のレッスンで練習したモーツアルトのAn Chloeは、何となく歌うのではなく快活に、快活に歌うべきではないでしょうか?
発声やや発音の理屈以前に、そういう語り口で歌詞を歌おうとする意志を持つことが大切でしょう。

次のイタリア歌曲の、Il mio ben quando verraは、逆にとても優雅でありまたペーソスに溢れた歌声の表現です。

高音で強声にならずに、滑らかなレガートを徹底する必要があります。

ベッリーニのQui la voceは、これらの2つの要素を短い曲の中で発揮する必要があります。

意識的に演技するように歌う、ということ。
自己満足ではなく、お客様に理解してもらうように演奏することのために、日ごろの練習課題に加えてください。