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カッチーニ「アヴェ・マリア」

当初のテンポは楽譜指示通り四分音符=70であった。
ただ、彼の歌声のスタイルには合わないと感じたので、テンポを速めてもらった。
なるべく4小節を一息で歌える(フレージング)テンポである。
そのためには、2つ振りの感覚で歌うと良い。

もっと弱声で歌えるなら、ゆっくりにも出来るが難易度が高い。
支えのある弱声を覚えると良い。
もう一点は、中音域でピッチに注意を。

マスカーニ「アヴェ・マリア」

冒頭のメロディは正しいピッチで細く澄んだ声が要求される難易度の高さがある。
持ち声の性質もあるので、最低限ピッチを正確に当てられるように。
また、前曲と同様に中音域でのピッチも大切。
ピッチばかりを考えると、声の響きが薄くなるので声量はそれほど抑えなくても良いだろう。
そのための発声法を具体的に覚えて応用出来るようになってほしい。
考えられるのは、特に中低音域における鼻腔共鳴ではないだろうか。