7月7日

HSS

中低音の練習として、地声を利用した発声から始めてみた。
地声領域まで下りて、なるべく地声感覚で高いところまで上がってみること。
その後同じ声の感覚で口を開けたハミング、そして母音へという練習。

まだ慣れないので力みが強く、地声で練習すると地声の混ざりが強すぎてしまうようである。
頭声発声の練習を最後にしたが、中低音の発声の声質は少し時間がかかりそうである。

しかし、単純な発声練習で有れば、高音は素晴らしく楽に高い音域をこなせる点が彼女の持ち声である。
当面は、中低音の発声に特化していても問題はないだろう。

コンコーネの25番から。譜読みでは細かい音符の運びとリズムなどの練習。
細かい音符はゆっくりと確実に練習するのだが、響きを高く位置決めして、その場所だけで音程を歌う感覚が大事。
そうでないと、声の換声によって音程が狂いやすい。
下降形の場合は、胸声に落ちやすいため、なるべく胸声に落とさないこと。
逆に、高音の特に5点Fに入る場合は要注意。
ここで声が変化しやすく、音程が上ずりやすい。

曲としてドン・ジョヴァンニのツェルリーナの「ぶってよマゼット」を練習。
譜読みは出来ている。
声も良いのだが、レガートな歌い方を指導。
下あごを抑制し、腔腔内の空間を保つように歌う方法。
母音で練習してから、歌詞を付けて歌う方法。
後半のアレグロ楽節は、フレーズが長くブレスポイントを決めることが重要だった。

高音は楽に出せる状態なので、今後は中低音の声の改善を目指したい。