MMH
発声練習
中低音、換声点前までを中心に練習。
特に低音域をI母音にして、声帯の合った響きを練習した。
その後A母音にして3度や5度アルペジオからオクターブのアルペジオを練習。
なるべく換声点で声を変えないようにということを主眼にした。
パノフカから20番
アルペジオの課題であるが、ドレミファソの階名による音程感を重視した練習となった。
和声進行が古典的なものなので、階名唱法による音取りは重要であろう。
ⅠⅣⅤとか間のⅡやⅢの短和音によるつなぎがある。
またA♭に転調してからも階名による和音進行が明快でないと、音程があやふやになりやすい。
移動ド階名での練習を徹底するべきである。
換声する歌い方について
このことについて話したが、そのやり方については練習をしなかった。
この場所で端的に書いておく。
低音域から声を意識的にかえようとしないこと。
その代わりに、顔の角度を変えないこと。
つまり喉を自由にさせないことで、口の開け方を意識的に変化させて対応するようになる。
このことを声を変えないで歌うことで、徐々に覚えていけると考えていること。
ベッリーニ「夢遊病の女」「ああ、信じられない」
前回のレッスンで指摘した点をクリア出来ており、概ね良く歌えていた。
最後のヴァリエーションは高音を怖がらないで張った声で出すことを先ず覚えてほしい。
その結果として、前述した換声の仕方を自然に体得できるようになるだろう。
ドビュッシー「ビリティスの3つの歌」から「髪」
一度通してみると、子音が不明瞭ということは、歌詞をきちっと語れていないということ。
低音域を換声させてしまわないように。
先ずは歌詞を明快にはっきりと語れるやり方を覚えること。
その端緒として子音を明快に処理すること。
特にDやVなど喉を使う子音とBの唇を使う破裂音。
その子音の発語が母音に大きく影響すること。
漠然とした曲想で歌わずに、声と歌詞を明快にさせることから歌を覚えてほしい。
山田耕作「からたちの花」
これも移動ドの階名で音を採ってみることで、正しい音程感が感じられる。
特に出だしの「からたち」の「から」と「ら」の6度の跳躍音程。
この音程感の違いが表現の違いに大きく影響することを練習した。
また高音の弱声はファルセットにしないことを条件に練習すべきと指摘した。