TM

今日は珍しくパノフカをやるという。17番のトリルの練習。
聴いてみると、声の支えがなくなってしまうし、2度のトリルが動かない。
喉が硬くなっている感じ。
このパノフカは、トリルの練習といっても、16分音符で全音符記譜してあるスタイルなので、
恐らく目で読もうとしすぎるのだろう。

単純に喉を動かして、支えのある、クレッシェンドが出来る声で、良く動くような練習を
やるだけで良いと思う。
仮に最初はそれが正確な2度でなくても良い。
むしろ音程とリズムどちらを取るか?と問われれば、先ずはリズムと言いたい。

彼女の場合は、最初はHを混ぜない方が良い、なぜなら声に支えがなくなるから。
慣れたら混ぜて響きを出せるならその方が良いが。。

曲はヴェルディの歌曲More Elisa lo stanco poeta
こちら、声の印象は良い。こういう重い音楽のイメージは、彼女の声を活き活きさせるようである。
あるいはイタリア的にヒロイックな音楽が合うのだろうか。
ヴェルディに特徴的な跳ねるリズムを大切に。

次にドナウディの歌曲からQuando ti rivedro
自分の楽譜には、はるか昔に勉強したらしい書き込みがたくさんあったが、恥ずかしながら全く覚えてなかった。笑
この曲の良さがその時にはまったく分かってなかったのだろう。勿体無い話である。
だから、勉強の仕方は選ばなければならないし、それが難しいのである。。

今日のレッスンでは発声時の脱力ということが、喉が自然に深く落ちた状態である、ということが少し理解出来たようである。
ということが、この曲で解ったのかな?という感じ。

声を抑制しようというのではなく、喉を楽に脱力させて、その脱力のおかげで声がスポ~ンと出せる、ということ。あたかもパチンコのゴムが大きくて弾力を充分持たせた状態のように。
ゴムを良く伸ばしてやれば、その反動で玉はスッポ~ンと遠くに飛んで行くのである。

特に高音に飛ぶ時に、そんなイメージを喉に応用してみると良いだろう。
顎を降ろすタイミング、喉が深くなるタイミング、そして息を飛ばす方向などなど。
ただ単に口を大きく開けて、前に出してしまうと喉が締まってしまうはずである。

最後にロッシーニのLa promessaを。
これも同じだが、更に高音は高いから注意が必要。息を送る方向を良く探すこと、そして喉の脱力である。
喉に任せる感覚である。音程を出そう、と意気込むから力んで喉が締まるのである。
任せるのである。
そして喉に任せて開放してあげること。

それから、中間部の中音域などでは声のポジションをもっと低く感じて、良い意味で彼女の本来の声である少し重めの声をイメージした方が、喉は調子を戻すはずである。
せっかくの中低音のフレーズというチャンスにこそ、喉をリラックスさせて、来るべき高音に備えるのである。

AM

ハミングで低音から始めると、良い低音の響きだが、これが頭声が混ざらない純然たる地声になってしまうため、上の声区との段差が強い。そして、そのせいもあって上の声区も高すぎる喉で、細くて支えのない声になってしまうために、その段差に更に拍車を掛けることになってしまう。

この低音のハミング自体は良いので、母音にする際に力まないで上手く出せると、綺麗にチェンジした低音になるはず、だが、なかなか
思ったとおりにならない。これは難しい。
それで、今日は一段上の声区の声に芯を付けよう、と努力したが、これが良い線まで行くのだが、なかなか決まらない。

1点A~bくらいで一音だけをア~と出してみる。
最初が一番上手く行ったのだけど、再現性がないために、あれやこれや、とこちらが指示するとすればするほど良くないようだ。
なかなか難しい。
要するにひっくり返った声の声区でも、喉が浮かないでお腹から出せる声、あるいはそのために喉が脱力して落ちた状態で出せる声を
望みたいのだが。

声が変えると、喉が浮ついて息と声との関係のない、頭だけでふわーっと出てしまうところから、お腹から息を出して声になる循環をここでも同じように意識して声を出すこと、しかないのである。
ただ、そのためには喉が深くなる必要がある。

いわゆるあくびの状態であり、これをブレスの時には意識して準備出来ていることを最低限意識してやってみることだろう。
ただ、あくび、というと、今度は喉ががちがちに硬くなってしまうので、これも要注意。

しかしながら、やはり高音は良い素質を持っている。
出し方を知らないから、2点hから上は難しいが、更に一段声区が上に変わると、更に上まで出せる勢いはある。
こういう声を大切に伸ばしていくのか、下の声区の声をしっかりさせていくのか?というところは難しい判断だが、
実際に歌うものは、こんな極高音のものを最初から歌わないことを考えると、下の声区の一般的な声域の声をきちんとさせていくことが先ず大事なことだろうと思う。

コンコーネ50番の2番と3番を。
譜読みに関してはまったく問題ない。声は時々下の声区が地声になってしまうが、致し方ない。
これは、しばらく混合しながら、少しずつ上の声区だけで歌えるようになりたいところ。
最後にアマリッリを歌ってもらった。
声は今日練習したことを一所懸命応用していて、好ましい声で歌えていた。
最後のカデンツで歌うAmore、ブレスを入れて、再度Amoreと歌いなおすのに苦労した。
楽譜どおりに考えるために、耳には入っているのだが、譜面づらに惑わされてしまうのだろう。

最初のAmoreの最後のreはフェルマータ、と思って、そこで一旦リズムは終了し、次のAmoreから
再度リズムが始まると思えば良いだろう。
従って、ここでは縦線(小節線)は一瞬消滅したと思えば良いのである。
小節線にしばられてしまうために、間違え易いのだと思う。

もっと平易に言えば、E il mio amore,amoreと歌詞を書き換えて、音の通りに歌うだけである。