SM

今回が28日コンサートの最後の伴奏合わせとなりました。
最後のレッスンなので改めて課題をチェックしました。

アーンの3曲は、「クロリスに」が良かったです。
テンポ感がこの曲の表現にピッタリでした。
「リラの木のロシニョル」は、テンポの調整をしました。ゆっくり歌う場合は先に進み過ぎないように、一定の拍節感を大切にすると良いでしょう。
「春」は、これも速いテンポであっても、拍節を大切にしてください。裏拍を感じると良いでしょう。12,12の2の方です。あるいは2と4です。
アントニアのアリア「キジバトは逃げ去った」の歌い方を見直してみました。
気を付けてほしいのが、Elle a fuitのAに跳躍するような時に、声の移動が速いこと。
音符をきちっと守って歌う方向を大切にしてください。

アリア部の冒頭は、淡々と表現する箇所ですから、テンポ感が一定に聞こえないと、淡々と表現する意図が感じられなくなってしまいます。
テンポを守って歌うことも大切な表現方法です。

武満徹「歌うだけ」低音の声の処理が上手いです。他のクラシックの楽曲でももっとこの低音の発声を活かせるのではないでしょうか?
ピアノ伴奏もとても良い音を出しています。
林光の2曲はこれも「ねがい」の低音処理が良くなりました。
「私が歌う理由」は、良く歌えています。
後半が速く歌い進む感じなので、前半はもう少し落ち着いて、これも拍節をしっかり感じて歌う方が良いと思います。

AC

28日のプログラムをざっと全部通しました。
やはり、一番日の浅い、ミニヨンのアリアでの練習に時間をかけました。
特にどこが悪いということはありません。声も適切な声量と音程、そしてリズム感を保っているので安心です。
やはり心配なのは暗譜でしょうか。

「オルフェ」の「エウリディーチェを失って」は、1曲目なので、声の温まりが悪かったですが、
声を無理に張らないで我慢して歌うことで、丁寧な印象を与えたのはむしろ成功です。
このことは大事にしてください。
たとえ喉が温まっていたとしても、本番の1曲目というのはとても緊張して上がるからです。

ベッリーニの歌曲「美しい月よ」声が首から上だけになってしまいました。ピッチを気にし過ぎでしょう。
声の響きの太さは、ご自身の個性を大切にされてください。
声を修正した「行け、幸せなバラよ」は、とても良かったです。最後の修飾をかけるところ、ピアノとのアンサンブルに気を使ってください。

日本歌曲は「野薔薇」非常に良い集中力で、良かったです。声も良いポジションでした。
必要以上に明るく歌おうとしない方が、出だしの声のフォームが上がり過ぎなくて良いのではないでしょうか?
「さくら横丁」は、最後のメリスマの前の伸ばしをしっかりしないと、ブレスをする意味が出て来ないこと。
次のメリスマも、落ち着いてゆっくり始めて徐々に速くしていくように降りるという「型」を良く出すようにしてください。
その後のモチーフの再現は、冒頭のそれよりもゆっくり目にすると良いと思います。

FT

発声が全体にフォームが低くなったので、安定した良い声になりました。
あとは、高音の切り替えをどうするか?という課題だと思います。

それから、喉の準備ですが、お腹のブレスとセットで考えるということを忘れないでください。
口先で、喉を深くしないように。

トスティのIdeale
以前に取り上げていますが、改めてリズムを重視してさらってください。
伴奏の3連符に対する、メロディの位置をきちっとさせるように、歌のメロディンの拍節をかっちり取った状態で歌うことを徹底してください。
その上で、無意識に歌っても、伴奏の3連符と要所要所で合うように歌えれば、合格です。
これが、何となく歌っているだけだと、結局、なんとなくぐずぐずっとした、だらしないフレーズの形に聞こえると思います。
声楽家にありがちなので、この点は充分訓練しておくべき、と考えます。

日本歌曲を練習。
山田耕筰「砂山」彼の通常の選曲からすると低いキーですが、充分歌える喉で、男らしさ、純朴さがあって良かったです。
私が歌ってみたのが信時潔の「沙羅」の「丹澤」譜読みが難しいと思いますが、日本歌曲の醍醐味が充分味わえる名作だと思います。

その他中田喜直の「夏の思い出」などは、女性が歌うことが多い、この曲を歌うことで、逆に男声の美しさを味わえる選曲になるでしょう。

FY

発声練習を一通りやって、感じたことは、中音域の発声が意外と力強いこと。
その割に、チェンジが強い声なので、多分高音のチェンジ以降で喉を開ける筋力がなくなるのではないか?と思います。
声の出し始めを弱めにして、高音に力を残す、という発想を持って見ると良いかもしれません。
次回試してみましょう。

コンコーネの12番から始めました。
とても良くさらってあり、感心しました。1回でこれだけ出来れば云うことはありません。
リズム感、勢い、明るさ、音程感、歌として重要な要素を満たしている点を評価します。

Nel cor piu non mi sento
この曲では、むしろ低音の発声に課題を感じます。
この曲に限りませんが、低音発声時の声の出し始めを、口蓋垂の根元、いわゆる「天井」から声を出し始めるように気を使ってみてください。
もちろん、喉は開けた状態で、ということです。
何となく無意識に「鳴らそう」とすると、地声の混ざったノイジーな声になってしまうのだと思います。 

Sebben crudele
母音だけで歌うと、この曲が持っている基本的な哀しみの部分が良く伝わる歌を歌っていました。
イタリア語の読みを練習しました。低音はそれほど深い領域には入らないので、問題はないですが、さらっと処理して下さい。

Voi che s’apete は、歌いこみが進んで来ました。歌が積極的な雰囲気が出ていて良いです。
この曲内の最高音域で、声の響きが最大になるように、発声の力加減を意識して見て下さい。
ということは、出だしのVoi che よりも、高い方のDonde vedete辺りに響きのピークがあるように感じると良いです。