TNK
発声練習
今回もアルペジオ、スケール取り交ぜて4点Fくらいまでを上限に練習した。
指摘したことは、口を開けること。下あごを楽に下ろして声を前に出すこと。
やや団子声傾向があり、舌根を力ませないことと軟口蓋をあまり意識しないことを伝えた。
このために母音をEにして子音Lを付けてレレレで発声練習をし、その状態を維持してAに変換してみた。
声楽発声の基本として、作り声にならずにいかに自然な状態をデフォルトにするか?という観点である。
コンコーネOP9より47番
下降形の素早い動きのテーマの音程感が難しい。
その他には、ちょっとした音程の間違いと、リズム感を修正。
この曲では、とくに3点Eから下の発声に工夫が必要。
息を使って歌いだす、という意識を醸成しよ声の出し始めで、息が声に関与するようにすること。
全体の表現には至らなかったので、次回もう一度練習となった。
モンポウ cantar al delma
前回と同様に良く歌えていて、特に指摘すべきことはなかった。
歌いこんでいくうちに、自然に高音発声のことが分かるようになるのを待ちたい。
モンポウ aureana do sil
これも曲想に寄り添った良い声で歌えていた。
指摘したのは、時折ピッチが下がること。
やはり3点Eから下の領域の発声に留意をすべきだろう。
息を混ぜて声を上に向けて昇らせる感覚が、低音域のピッチ確保には大切である。
三善晃「一人は賑やか」
本人なりに表現しようとしている歌いぶりが好感が持てた。
歌詞も明瞭である。
最後一つ手前の高音はしっかり出すべきだが、最後の伸ばしは前回の通り抑えてから一瞬クレシェンドしてディミニュエンドが良い。
息を充分入れることも大事だし、その前のテヌートも十分伸ばすべき。
声が続かなかったら適当に切った方が良い。
息の足りない声を出し続けてまで楽譜通りに演奏する必要はない。