YT

発声は、上向形、下降形、5度スケール、3度5度のアルペジョなど取り混ぜて、前半は
Aの母音を中心に、舌を上あごに付けての発声などもやりました。
やはり良く声帯の合う、前に出る響きですが、最初は高音までビリビリ声帯の振動が強い声でした。
これはこれで、1点Gまで太く出るので、バリトンらしい響きと言えばバリトンらしくて良いとは思います。

曲の練習をCaro mio benでやりました。

最後の最後に、母音をIにして、メロディを歌う練習をしましたが、これが効果的でした。
ただIで歌うだけではなく、子音を最初MをつけてMimimiで歌ってみることで、なるべく細く
鼻腔に入る響きを見つけましょう。
キーを中声用でやる場合、1点Esの響き辺りから、なるべく鼻腔を意識してみてください。
鼻の穴も拡げるようにです。
鼻声と違うのは、鼻声は鼻だけで出すため、喉が締まりますが、喉はある程度空いていないといけません。

Mimiで慣れたら次はLililiが良いでしょう。Iの母音で在る程度細く集まった高音の響きが出来たら、それを
AやEなどに応用できるようになると良いでしょう。
なるべく口先を開けすぎないで始めると、成功すると思います。

OM

発声練習では、特に2点E以上で、母音をOにして練習しました。
こちらの方が喉が自然に開く傾向になるからです。
また、Oの方が自然な共鳴が出来やすいと感じました。
Aでやりますと、まだ喉が浅くなり締まってしまう傾向が強いため、喉だけで当てた高音になり易いのです。

それから、中低音の声に注意です。
中低音は、なるべく頬を上げて明るい笑い顔を意識して歌うことで、響きが高く前に出て来ますので、
通る声になります。

この2点を注意してください。

Dopo notteは、テンポを遅めにするとブレスに余裕が出来て、ほぼ問題なく歌い通せるようになりました。
前節の繰り返しでは、彼女が考えたヴァリエーションで歌ってもらいました。
高音まで良く出せますが、確実に出来るまで練習が必要だと感じました。
無理のない範囲で挑戦してほしいです。

Je veux vivreは、特に前半の低音域で歌うモチーフは、発声やったようで、明るい顔、特に頬を上げ、
口を横開きにすることで、明るい低音の声になりますので、ぜひトライして慣れてください。
低音が通る声になるだけで、この後に出てくる高音の声も調子が良くなるように思います。

低音は放っておくと、喉を下げ過ぎるため、恐らく高音になっても、喉が硬くなって出しづらくなるのだと思います。

最後にバーンスタインの「キャンディード」を通してみました。
高音まで使える喉を持っていますから、あとは飽きずに続けられれば、この曲を歌う可能性は広がると思います。