SNM

発声は、高音のチェンジから高音発声に至る部分と、中低音の発声について。
中低音発声では、声の響きが以前から気息的になるのが気になっていました。
また、高音発声は、下あごで力んでしまうことです。
誰でもなりますが、大きな声を出そうとすると、概してなりがちなのです。

アントニアのアリア「キジバトは逃げ去った」
チェンジから喉が上がらないように、という意識はあるべきですが、そのために舌根に力を入れないように。
そして、この舌根や下あごの力みが及ぼす悪影響を排除するために、なるべく下あごを下ろさないで、上顎あるいは鼻腔だけで
高音チェンジ以降の発声の対処をする方法を練習しました。

それから、中低音域でも鼻腔で発声するように、下あごを下ろさない、あるいは舌根を下ろして喉を下げようとしないで、鼻腔に響きを通すような発声も覚えて行ってください。

SY

イブの唄から、1番、9番、10番、8番、5番と練習しました。
特に何をどうという指示は一切しませんでした。
発声練習の声は、少々疲れを感じましたが、歌えば歌うほどに調子が出て来ました。

覚えてほしい、と思ったことは、体の疲れとかやる気とは関係なく、歌う状態の身体にする方法、テクニックを覚えることです。
これが、分かれば本番で、突然調子が狂ったりしないし、狂ったとしても、明快な体の状態の基準がわかりますから、戸惑わないで済みます。

それは、一言でいえばブレスと喉の準備の関係を構築することです。
歌は続けていれば進歩します。
進歩すればするだけ、新しいことがわかり、おもしろくなります。

ST

今日の結果は、とても良かったです。

まず、声のチェンジの具合が良くなりました。
必要以上に喉を力ませて下げないことと、声質がこもらないことです。
音程が確実に良くなりました。

Lascia ch’io piangaは、声量と音程のバランスが良くなりました。
そしてSebben crudeleで、息を吐く練習をしました。
歌詞をささやき声でしゃべる練習です。
この時、吐く息を軟口蓋を意識します。
この感覚を保持して、そのまま歌声に反映させます。
これが、抜群の効果で、息の流れるフレージングが出来る歌になりました。

今日の感覚を忘れないように、息を吐く練習を時々やっておいてください。

SM

高音発声が、上手く切り替えられるようになりました。
特にドビュッシーの「星の夜」は、その効果が抜群で美しい歌曲演奏になったと思います。

グノーの「宝石の唄」も、ほとんど良いですが、最後の最高音だけが再現性が60%くらいでしょうか。
最後の練習で、何とか70%くらいまで行きましたが、少しでも上を目指して練習してください。
下あごを我慢することと、前の声でチェンジを決めておくことです。

やはり中低音は、喉を開けようとする発声の癖が強いと思います。
中低音ほど喉を開けないようにして、上顎から上の領域で歌えるようになってください。

感覚的な慣れなので、難しいですが、喉側で無意識に鳴らしてしまっていると思います。
喉は喉頭を引き留めるだけで、鳴らすのは軟口蓋から上の領域を意識してください。

TNA

グノーのAve Maria
ドナウディのO del mio amato ben
そして、ミカエラのアリア。
ミカエラは、驚くほど高音が出ていました。ただ、発声はかなり喉に負担になる発声です。
ただ、それでも力の使いどころが良い、というメリットはありました。
腹筋の使い方のコツを覚えたのが、高音発声の力になったようです。

この方向で、ある程度高音発声を出せるようになってきたら、今度は少しコントロールする方向を教えたいと思います。

しかし、全体に声を響かせるコツをつかんできたようで、中低音の発声も神経質にならず、骨太になりつつあります。

話をしていて、曲の好き嫌いの観点が明快なところが良いセンスを持っていると思います。
その好き嫌いを、テクニックに生かして伸びていくのではないか?と思います。