AC

今日はフォーレから3曲、リディア、夢の後に、蝶と花を練習しました。
その前に発声でした。
発声は、ハミングで始めましたが、芯のある声をなるべく高い所まで保ち続けるように練習しました。
そして、この感覚のまま母音でも同様に上向形で練習した所、かなり地声成分の強い声になっていました。
そこで、今度は高音からの下降形で練習することで、地声の強い響きをファルセット混じりの響きになるように持って行き
ました。

後は、ブレスの喉の準備で、口の中をあくびの感じを出すようにしてもらいました。
これが、長年苦労したのですが、ようやく上手く出来るようになりました。

今日良かったこの声の感触は、まだ定着するには時間がかかりますが、それでも最初の一歩だと思います。
地声ではないし、ファルセットで開いてしまっていない、細く繊細に振動して、声帯は綺麗に閉じて
良い響きが出て来ています。

口の中奥の軟口蓋辺りに部屋が出来て、そこで響かせる感じです。
喉も開いていて、口奥に空間の広がりが感じられるようにして発声しましょう。
喉は開いていても、声のアタックは高い軟口蓋から出だすようにしてください。

フォーレの3曲を、全て母音で練習し、声の響きを確認してからフランス語で歌う、という手順で練習し、声の響きを
メロディに定着させるよう、練習しました。
蝶と花は、歌詞が細かいので、母音の練習だけで終わりにしておきました。

EM

詩人の恋から5曲目と9曲目、10曲目を練習しました。
発声は15分以上やりました。
大分安定して来ましたが、まだ硬さがあります。
特に中音域は、音程感に注意が必要なので、まだ少し細かい揺れが気になるところがあります。

彼の場合も、微妙な力みがあって、それが中音域の微妙な音程の♭に繋がっているのだと思います。
ここでも、あくびするような喉の準備から歌い出すということは、有効でしょう。

ただし、あくびといっても、その程度が大切です。
力いっぱい喉奥をあくび状態にすると、声が逆にこもって奥まった、いわゆる団子声になります。
ほどほどに、そして声の響きは少し前気味な感じで、明るさと柔らかさを大切にしてください。

上手くいくと、声の響きがピッチが良くなり独立して感じられます。その響きの独立感があるゆえに
レガートに歌えるのだ、というイメージです。
レガートは決して口先でやるのではなく、声の響きそのものがそういう状態に、嫌でもなる、という感じです。

それからドイツ語ですが、母音と子音の区別を充分につけて、シラブル(母音)の数を意識して下さい。
子音に母音が付いて発音しますと、日本語のカタカナ読みがもろに出てしまいますので。
基礎的なことなので、徹底して下さい。

また、歌うと言う目的を持つのであれば、単なるドイツ語の発音そのこと以上に、発音をいかに音符にはめて歌にするか?という点も大事にして下さい。