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発声練習は例によってファルセットの練習を中心。
中高音の4点Dから下降形で半音ずつ上昇。最高音は4点A♭までにした。
その後は3度5度の上行形のアルペジオ、そして5度のスケールをすべてファルセット調で行った。
厳密にはまだ実声が混ざっているが、恐らく歌声を出す行為において、おとがいを使う癖を取れないからであろう。
程度問題なので、特に問題とはしていないが、この練習を続けることによる高音発声の成果がある思うのでもう少し様子を見たい。

トスティのソルフェッヂ8番。譜読みの点としては難しくないだろう。
今日の課題はフレージング。
音符を歌うというよりも、音符がつないで線を聴かせるようにする意識。
その要点は、楽譜上に強弱が書いてなくても、微妙な強弱を感じて作ることをすることにある。
概ねだが、高音に上る線のときと、下降する時で違うと思う。
いわば地上の物理法則に似ている面がある。
これがもう少し高度になると、車の運転のようにアクセルを踏むようにあるいはブレーキを踏むというような感覚もある。

イタリア古典歌曲からDimmi amor
これは高音発声が課題として続いている。
少しずつ向上している。
恐らく後でもわかったことだが、呼気圧を使い過ぎているのではないか?
つまり息を吐きすぎているということ。
端的に言えば、喉の筋肉を使うことが第一、と書くと悪い意味にとられそうだが違う。
喉を締めるというようなことではなく、もっとインナーマッスルを使う必然があるのである。

息を吐かない意識で喉仏の下の鎖骨のくぼみ辺りを狙って、一瞬で当ててみること。
このとき腹筋が開いて呼気を止める意識で狙って一点だけ音程が出せれば良い。

落葉松は、弱声も良く歌えて大過なく1回通したので、初出の「初恋」を練習した。
特に練習下のは中間部のメリスマで通す部分である。

この個所は歌手の自由な気分で伸び伸びと歌うべきところなので、音符の長さは正確にではなく相対的な長さで自由に歌うこと。
特に長い音符は長く、細かい音符は拳のような気分で歌うと良い。