SNT

発声練習は、彼女も下あごを良く降ろすようにと指示した。
やはり下あごを降ろすと、自然に喉が開く声になる点が評価できるのだが、高く集まった響きの中低音というのとは微妙に違うと思う。

パノフカ19番は前回より進歩があった。
彼女も口が開かないタイプだが、この曲でもしっかり開けてしっかり息を吐くように歌うことを基本に歌ってもらった。
弱声は意識せずに、しっかり歌うことを基本に練習していくべきと思った。

ロッシーニ「約束」スラー記号の乗る短いフレーズの歌い方。下あごを固定して歌うことでレガートに。
下あごの降ろし加減は、音域に応じて変えないと最高音域で苦しくなる。
ただ、これも下あごの使いかたによっては、それほど下げなくても固定したままで歌える場合もある。
この曲も全体にしっかり歌うこと。その方がイタリアらしいヒロイックな調子が出て良い。

フォーレ「我らの愛」
ピアノのリズム感と歌が合わないので、テンポをゆっくりにして練習した。
まずは6拍子の意識でかっちり練習をしておいて、身に附いたら2拍子系に替えて速いテンポにして歌えば良いと思う。

モーツアルト「フィガロの結婚」「楽しい思い出はどこへ?」
レチタティーヴォのリズム感は、だいぶ良くなったが、あと一歩。もう少しリズムを確認して正確に取れるようになってほしい。

アリアは冒頭の声のポジションのことで思案した。
ソプラノとはいっても、伯爵夫人なので可愛い声になるとおかしいだろう。