TNK

発声練習

初めてか?4点Gまで上がってみたが、良い高音が出せていた。
また低音下降形も試してみたが、2点Eまで確実に鳴っていた。
声域は広いと思う。
中低音域も良い声のピッチと当たり具合で、鼻腔共鳴も上手く働いている。

コンコーネ50から11番

譜読みはほぼほぼ問題なく出来ていた。
強いて挙げればということで、表現について少し。
以前に比べて基本的な声量レベルが上がったので、強弱をつけることを指示した。
楽譜に書かれている通りである。
スタッカートの扱いも守りたい。

イタリア古典歌曲集からPer la gloria d’adorarvi

これも良く歌えていた。
特に高音が気持ちよく出せている印象は大きかった。
更なる課題としては、子音をはっきり意識して歌うこと。
それだけで歌声の明瞭さが俄然変わって来るから。

フォーレ「漁夫の唄」

伴奏の3連符と歌のメロディとのアンサンブルという点が課題の一つ。
後は、慣れないフランス語の歌唱ということで、声の響きが足りないような印象があった。
声の出し始めの低音は、しっかり響かせる意識を持つ方が、先のフレーズに響きがつながりやすい。
リズムでは、一つのフレーズの終わりが小節線内ぎりぎりで終わる場合ブレスを小節線内で切る事。
次の小節で始まる母音はリズム1拍目にきっちり入るべきであること。

ヘンデルのOmbra mai fu

全体にとても良く歌えていた。
指摘した点は2つ。
最後のSoave piuのpiuの高音の声について。
確かに今まで教えた通り、声を前に良く吐き出せている。
だが、この曲についてはこの音楽の性格に合わない感じである。
元声は、そのままで、その声を口の開けた他によって覆い込むことを教えた。
そのことで、声が丸ごと生で外に出ないで口腔内で共鳴するような感じが望ましい。
そのことで、ノーブルな音楽の性格が表現できるからである。
冒頭のOmbraのO母音は、響きが暗くなると♭に聞こえる点を注意。
O母音で閉まっているが明るい声を意識してほしい。