TNK

発声練習

どの音域でも関係するが、特に低音域で意味のある発声として、軟口蓋に声を当てる意識を持つこと。
このことで、声に倍音が出て明るいピッチの良い低音になる。
この発声を勧める意味として、低音は太く声帯を使うため力で声帯を合わせようとする。
これが生っぽい声になるのと、ピッチが悪くなる原因。
いわゆる地声である。

これを避けるため、声の出し始めで息を関与させることが必要。
ただし、いかにも息漏れはよろしくない。
練習法として、息を吐く練習をした。
軟口蓋に息を当てるように吐く練習から始める。
そして、その方法で声を出し始める。
という順番で練習。

この発声法のイメージとして、弦楽器の弦を弓でこするイメージではなく、フルートやリコーダーを息で鳴らすイメージに近い。
つまり息の力と楽器の唄口の穴との関係で響きが生まれ管が共鳴するイメージである。
これが人の場合、肺から出た空気が声帯という唄口に当たって共鳴が生まれ、喉から上の気管や口腔という管が共鳴を起こすのである。
つまり唄口である、声帯が閉じすぎても開き過ぎても上手く行かない。
人に依るが、閉じすぎると地声になるし、開き過ぎるとすかすかの声になる。

コンコーネOp9から22番

6/4拍子で表現の指示はAllegro vivaceである。
つまり快活に元気よく。
ということは、どちらかといえば2拍子で感じて歌うこと。

フォーレの歌曲から

「5月」

最初は母音Aだけで歌う練習をした。
発声練習で行った方法を試みるように。
この場合、子音のLなどはつけないで、Aだけの方が共鳴が生じやすい。
次にフランス語歌詞を朗読。
RとLの違いを明快に。
また鼻母音は、OEはEにして3種類に統一。

「漁夫の唄」

「5月」に比べると難しさが際立つ。
テンポの設定の仕方によるリズム感の正確さと、音符の特に低音域の正しいピッチの表現の2点である。
特に前半のレチタティーヴォ風の部分は伴奏がアルペジオだけなので、上記のソルフェージュ的な面の未熟さが目立つのである。
急がないで確実に丁寧に音符の形を歌にすること。
音程とリズムを正確に。