SKMM

発声練習

Haで5度スケール、Jaでオクターブのアルペジオ。
このところの発声の良いフォームが維持できていた。

ブレス時に口を閉じて鼻でブレスを吸うのだが、彼女の場合はこのブレス方法で喉が閉じてしまいがちなので、口を開けたままでブレスすることを教えた。
また、ブレス時に少しだけ喉をあくびした状態を作ることを教えた。
このことで、声が瞬時に響きやすい状態になることが目的である。

コンコーネ7番と8番

ほぼ発声の歌声で歌えていたので、個人的に合格を出した。
一か所譜読みの間違いがあったが、細かい事よりも母音唱法によって声質とか換声の仕方が自然に良くなった点を評価したい。
高音の換声点に向けては、歌いながら口を開けて行くことが意識して実行出来ると、喉の絞まりが軽減されることを指導した。

日本歌曲から

「早春譜」
音程幅の広いフレーズが冒頭から出てくるが、やはり歌詞が付くと歌声の傾向がぐっと変わってしまい、発声で出来ている声にならない。
そのため、Aを使って母音唱法で歌ってみることで、声の基準点を確認できる。
また発声練習で教えたように、ブレス時のあくび状態も意識してもらった。

この日本語で歌う、個性の持つ声のニュアンスの問題と発声で良しとする声のスタンダードの違いという点は、覚えてほしい。
この声の基準点は、俗に聞く声楽家の歌声である必要はないが、ニュートラルな歌声というのは、本人が本来持っている素直な声である。
その上で、本人が持っている声を正しい音程でかつ広い音域を滑らかに使える声、という観点として訓練して行けばよい。

そして結果的には若々しい娘さんの素直で純粋な歌声、というイメージになった点を評価したい。

イタリア古典歌曲集からDimmi amor

以前に取り上げたのだが、改めて歌声が良くなった彼女の進歩を観たかった。
結果的にはほぼ合格であった。
何より歌声が魅力的であった。