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1年ぶりくらいになるだろう。
また2月目指して頑張るとのこと。
軽い発声をやって感じたのは、やはり彼女の場合は喉のポジションの不安定さ。

中低音は高く、高音は深くという違いを意識することと、口の開け方に工夫を凝らして、響きを求めて欲しい。
響きと言うのは、喉でび~んと鳴るのではなくて、喉よりも上の高い場所でフワ~ン、あるいはピ~ンとした共鳴を感じることである。

特に下の音域から2点C以上に上る辺りで、喉で絶対に押さないこと。
むしろ声帯を少し開いて息を混ぜてやって、鼻腔の共鳴腔にその空気を当ててやるような、イメージである。あたかもビール瓶の口に息を吹きかけるとビ~ンと共鳴が出るように。

今日は以前やり始めていた、シューマンのミルテ詩集から「ズライカ」をやってみた。
ばっちりです!といつもの明るさだったが、やはりリズムが不確かであった。
リズムを正確に取り直して、上述の声のことなど合わせてやれば、どうにかなりそうにまでなった。

その後Jemandなども譜読みしてみたが、なんだか小難しい旋律とドイツ語をこね回しているせいで、彼女の喉が息苦しそうだったので、止めにした。

その代わり、DonaudyのVaghissima sembianzaを少しやってみたら、活き活きとしていたので、これからやることにした。
それと、以前に他の生徒が歌ったことのある、中田喜直=寺山修司の「悲しくなったときは」を与えた。
楽しみにしている。