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バッハのカンタータアリア、9番~11番。

発声はいつもどおり下降形で始めて、地声領域の練習から、そのままなるべく上まで。
この低い声区の練習は、ただ出せば良いのではなく、ハミングで始めることでピッチを良くすることが大切なようである。

ピッチが綺麗に合っていれば、自然に上の開いた声になって、上の声区への以降が自然になるようである。
今日の練習では、2点Eまでそのまま持ち上がった。

9番は、低音の声の処理、10番は、声の処理よりも、子音の扱い。そして11番は、譜読みとドイツ語の読みの確実さを練習。

9番は、今まで以上に低音がしっかりして、通る声になってきたので、良く聞こえる。
その点が解決していれば、まったく問題ない。
低音は、ピッチを高く、響きを高くすることをくれぐれも忘れないように。

10番は、綺麗だ。滑らかで良い。音域が彼女にぴったりである。

11番は、有名なコーヒーカンタータ、まったく伴奏を弾いているだけで、よく出来た美しい芸術に接する恩恵をつくづく感じさせられる。
修飾というものと、音楽的な土台とか基礎のあり方、みたいなもの。

さて、声は下降形に注意。大体が、1点F~Aくらいの3度の間で音程が下がり気味になる。
また、ドイツ語のVonとか、語尾にNが来る場合、Nの子音がはっきりせず、何かフランス語の鼻母音みたくなるのが、ちょっと気になるし、ドイツ語として不明瞭な印象。

実際の歌では、今日の発声練習のような下の声区の声は使う必要は感じられなかった。
ただ、練習することで、上の声区の声質だとしても、特に中低音でその練習が有効になるのではないだろうか。