FA

今日は調子が今ひとつだったが、最後になってようやく戻った感じだった。
発声練習から、以前のように2点C前後が喉が開かない感じで、押してしまう発声。
これが気になってしまった。
また、2点Fから上は、細くて支えの弱い感じ。
発声で少し時間をかけてみたが、どうもいまひとつ、の感だった。

曲はDebussy=VerlaineのAriettes oubliees6曲のうち、Chevaux de boisを抜いた残り5曲をざっと練習した。
中では、Greenが一番難しかった。
高音が平均して活躍する曲、ということになるのだろう。
中音域で、どうもブレスが深く入らないのか、安定したポジションの声になれない。
そのため、結果的に高音の声も支えのない、ファルセットだけの声になってしまう傾向が強かった。
中低音域の発声に気をつけていないと、上で喉が開いて安定しないのではないだろうか。

結局、一番良かったのが、L’ombre des arbresであった。出だしが低いこと、全体の音域が低めであることが、声の調子を狂わさない、最大の原因である。
このことでも、高音そのものよりも、そこに至る直前、2点C~Fくらいの音域の発声が、高音に関係してくることが判ると思う。

最後のSpleenは、低音と高音の段差が大きいところが、難しさだが、全体に高いわけではないので、身仕舞いは悪くないと思う。
C’est l’extaseも良いのだが、声が押さえ込まれて開放されていない感じ。
また、Il pleure dans mon coeurも伸ばす音、長い音符で出しやすい音域であるのに
どうも息を楽に吐くことで、声の響きが伸ばせない感じになっていた。

今日歌ってもらった全体の印象としては、音楽が激しくダイナミックという感じでもないので、声のレベルとして無理はないだろう。
これから数ヶ月練習を積み重ねれば、クリア出来る程度の課題だと思う。
また、Greenなどは、練習することで苦手な部分が、上達、あるいは克服出来る、という意味があると思う。