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発声はハミングで始めました。
これが良い感触で、結果的に高音域のチェンジも実感させてくれる声が聞かれるようになりました。
こうなってみて判ったことでしたが、彼女の声は地声成分が強い発声でした。
そう感じさせなかったのは、当たった声が比較的に細く、またかなりな高音まで出せていたことと、声質が鼻声傾向があって、
違う理由と思いこんでしまっていたのでした。

低音からゆっくりと上向形で昇って、2点Gくらいまでを繰り返して、スケールとドミソのアルペジョで練習しました。
最後にNのハミングからGaと母音に変換させてみると、1点Fくらいからかなり明瞭に地声から上の声区に変換して行くのが判りました。

それから、母音をAにすると、喉が浅くなるのでOで対処してみたことも、喉が高すぎないで良い結果につながりました。

ここで止めても良かったのですが、あまりに調子が良いため、母音をIにして、やってみたのがどつぼにはまる原因でした。

高音への入り口2点Eくらいになると、明瞭に喉が閉まるのですが、さすがにIになると対処が難しくなります。
唇を突き出すようにすると、喉が自然に下がるので、喉が閉まる寸前にこれを使えるように歌うのですが、タイミングが遅れてしまいます。
あるいは口を開けてIでなくEみたいに発音する手もあります。

この辺りは未解決な課題になりましたが、練習して慣れて行きましょう。

後はコンコーネの11番と12番を練習しました。母音での練習ですが、
いずれも、2点D~Fの辺りの喉の締まりを、なるべく締まらないように対処することを練習しました。
もっとも効果があったのは、口、特に下顎をバクバクと発音しないことでした。

下顎を下げないで、結果的に口先をあまり開けないほうが喉が締まらずに、喉が開いた感じになりました。
これは覚えておくと良いと思います。かなり首の筋肉を使うと思いますが、これでも慣れてください。

最後にメンデルスゾーンの「歌の翼に」を練習しました。
前回のリズムの点はクリア出来ていました。
残るは声の対処、特に高音に近いところでの喉の締まりに対処、です。
母音の練習では、大分良い感じですが、歌詞、特にドイツ語になると、難しいと思います。
ドイツ語はまずは自身でどれだけ読めるか?挑戦してみてください。
次回歌詞をつけてみましょう。