28日土曜日は久しぶりに連続で5名の方のレッスンをしました。

まずフォーレの「優しき唄」1~4番まで。
この方は発声練習でハミングの練習をすると、たちどころに声が明るくなります。
また、誰しもそうですが下降形で低音域に降りる場合、このハミング練習の感覚が非常に有効になります。

母音発声は、気を付けないと普通の言語発声に近づきやすいからです。
特に中低音発声の場合、気を付けるべきなのです。

このフォーレの曲集は、長いフレーズが多いですが、一般に声量に気を付けることで、長いフレーズを歌いきれるでしょう。
無意識のクレッシェンドやフォルテの発声が息を続かなくさせる一大原因です。

次の方グノーの「お出で!芝生は緑だから」とフォーレの「イスパーンのバラ」をれんしゅうしました。
この方も、発音のことよりも、発声がメインです。
特に中低音は、声が暗くくぐもってしまい勝ちです。

これも、やはりハミング発声による基礎練習を経ることが、最善の解決策です。
なぜか?というと、鼻腔へ当てようとする意識を持つことによって、明るい声を出す発声が自然に導かれるからです。

特に女性の場合、気を付けないと地声になりやすいですから、その意味でもハミングの練習は有効と思います。

レッジェロのソプラノの場合、最高音から更に高い領域では、喉で張らないで、息を回すことで共鳴の伴った響きを得ることが、喉の負担を減らしながら、レッジェロにコロラトゥーラの音域を歌いまわすことにつながるでしょう。

可能であればこの音域を、なるべく声量を抑えて練習してみること。
ファルセットになるならファルセットでも良いでしょう。
そして、口の開け方には相当工夫がいると思います。

概ね口を開け過ぎないで、軟口蓋を上げたり喉を開けたり舌の形に留意したり、といった口の中の状態を変えることで、発声の響きを探す努力が必要になるでしょう。
もっとも良くないのがお腹の力に頼りすぎることです。
必要な時は使いますが、声の出だしで力まないように、くれぐれも注意してください。

長年、高音発声で苦労してきた人も、結局、声を軽くすることが解決の糸口となりそうです。
この場合も、声量に十分留意をしつつ、あまり口を開け過ぎないで、声の方向を後ろに、声を吸い込むような発声を覚えてくれました。

曲は「ムゼッタのワルツ」でしたが、口を大きく開けて張って歌うと、まず上手く行かないです。
迫力のある高音をイメージしてしまうことが、まず間違いになります。
まず、綺麗に正しい音程で滑らかに歌えるか?という目標を達成してから、響きに肉付けして行くという発想を持つべきでしょう。