2017年5月18日声楽レッスンノート

SKM

発声の進歩が見えてきました。

いままで母音のAになると、相当に軟口蓋を力み過ぎて、舌がこりこりになっていたのが、取れつつあります。
それから、発声練習では声が出ないので、改めてブレスから声出しに至る、お腹の使い方を教えました。

まずブレスをゆっくりのタイミングでしなやかにたっぷり息を入れること。
そのことで、自然に横隔膜が良い収縮をしますので、自然に声も良く出て来るはずです。

基本的に、このゆったり、たっぷりのブレスが大事ということを忘れないでください。

Ombra mai fuは、ブレスの長さが懸案でしたが、ブレスから歌うときの腹筋の使い方を教えて、改善されてきました。
端的に言えば、無意識から意識することへの変革ということになります。

歌を歌うときに息の配分が無意識になるのは、音だけに耳が集中しているからです。
音高に応じて声を自由に出してしまうと、息は配分できません。

どこで出して、どこで抑えるか?という計画を立てましょう。

Lascia ch’io piangaは、全体に良いレベルですが、Forteの歌い方では、歌詞の朗読が効果的でした。
高いテンションでしっかり語ること、というところから、歌い方にそれをストレートに反映させます。

SKT

お腹の使い方、喉のポジションのつかみかたを指導しました。

発声の会得は、まず身体感覚を記憶しなければなりません。
身体に記憶させるためには、愚直に何度も何度も練習して身に着けるしか方法はないです。
そのためには、レッスンで覚えたことを、なるべく日を開けずに練習して復習してください。

単に腹筋をしっかり張って歌ってみることと、朗読を高いキーとテンションでしっかり語る感覚です。
美しくメローな歌声をイメージしていても、その前段階としての声の扱いとその身体の使い方を身に着ける必要があるでしょう。

トスティのSolfeggiから5番。
ブレスから歌っている時の状態、に至るまでのお腹を使う意識を徹底してもらいました。
声が驚くほど響いていました。

Un moto di gioia
発声練習でやったような、完全に身体動作的、生理学的な方法も基礎的な感覚の記憶ではわかりやすいです。
しかし、今回ちょっとだけ試してみた、声のトーンをなるべく高くした、テンションの高い語り口で朗読をしてみることが、とても効果的でした。
効果的、というのは基礎的な身体の使い方を覚える、という意味でです。

今日のお二人、お二人ともお腹の使い方一つで、声の響が倍増しました。
やはりブレスの入れ方と、声を出し始める時のお腹周りの使い方には、重要なポイントが潜んでいる思います。