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発声練習

かなり調子を上げてきた、という印象。
中低音から良く響かせ、高音域も良く伸びていた。
これは、実際に曲を歌う中でも充分に発揮できていた。

山田耕作「砂山」

風景描写と心情告白の違いが、短い中に表現分けされている。
その違いを良く考え、聴衆にその違う表現を見せるように。
ふつうにやっても、聴衆からは判らないものである。

平井康三郎「平城山」

テンポを少し速めてもらった。
これはテンポ自体と言うよりも、歌う人の進行する積極性で変わって来るだろう。
また、カンニングブレスは悪い事ではないので、入れられれば積極的に入れて歌うべき。
高音の発声が見違えるほど良くなっていた。
これで4点Fは確実なものになった、と言えるだろう。

中田喜直「木の匙」より「夏が来ると」

これもほぼ歌詞解釈について、となった。
明るくのんびりと歌う冒頭のメロディ。
それに反して音楽が一瞬短調系のメロディになる「どんなに妻を愛して・・」
この部分の音楽の変化を率直に表現してほしい。

また間奏を置いて再現する冒頭のメロディは、再び明るくのんびりと、である。
低音から始まるので力むが、力まないで。
また間奏においては、それまでの感情から気分を変える様子を良く見せること。
意識すること、である。

そして最後の節の「ああ、幸せとはむごいもの。心の中で、海は荒れてもなべて世は事も無し」
これは非常に蘊蓄に富んだ言葉である。
なぜむごい?と言っているのか?
その意味の深さを想像で補って歌ってほしい。