TNK

発声練習

下降5度スケールを3点Gから始めて2点Gまで下がる。
次に上行5度アルペジオを同じ3点Gから高音4点Gまで。
さすがに4点Gは声が抜けていたが換声点までは良かった。
全体に口を開けないで発声する傾向が顕著である。
そのため、最後にIEAOUを同度で発声する練習を行った。
A母音はこのとき明快だが、

コンコーネ43番

譜読み上の瑕疵は特にないが、下降形で時として音程があいまいになる点を注意。
声であるが、比較的高い音域は彼らしくアペルトな歌声で好感が持てた。
母音歌唱にしても、やはりもう少し下あごを下ろした発声が出来ると、さらに声に深みが増すのでバリトンらしい声質になる。

モンポウ cantar al delma

前回も練習で指摘したが、いわゆるレチタティーヴォ形式。
音符は8分音符でシラブルに割り振られているが、実際は朗読の抑揚を尊重した歌い方が適している。
このために、少なくとも単語単位を明快に意識できていること。
その単語がつながって文節になるときにアクセントはどこに置かれるかまで意識できるとよい。
このため、歌詞を朗読したが、大事なことは声のトーンを高くすること。
これは実際に歌う時の歌声に良い影響を与えるからである。

モンポウ aureana do sil

高音域の換声点近辺の声の対処はうまい。
ただその対処のせいで、発音が不明瞭になりやすい。
もう少し下あごを下ろしたフォームで歌詞発音を明瞭に出来ると理想的である。

三善晃 茨木のりこの詩による「一人は賑やか」

1960年代のテレビドラマの主題歌を思わせるメロディと歌詞である。
しかし伴奏が微妙に音感のずれた感じを表現していて、そこが現代的な表現を狙った意味なのか?と類推した。
詩の内容は庶民的な語り口調なので、その歌詞の持つ感情を直接に歌声に込められると良い。